『アミ 小さな宇宙人』(エンリケ・バリオス)をご存知ですか?
少年と宇宙人アミが出会い、宇宙をめぐる旅の中で、
「宇宙の基本法」である「愛」について学んでいく童話なのですが、
結論、とても良い本だったので、
所感や印象に残った部分を書いていきたいと思います。
この『アミ 小さな宇宙人』、
今爆発的に人気を集めており、
新品は売り切れ、中古でもアマゾンで10,000円近くの値がついています。(汗)
(2020年5月11日 現在)
アミの本の中に描かれている世界観が、
行き先不透明な昨今の、その先にある時代と感じることができることが、
今この本が人気がある所以だと思いました。
(※その世界観についてはこの先の読書メモをご覧ください)
では、
ここからは、
内容について入っていきますね!
※ここから先はネタバレなので、ご注意ください。
「アミ 小さな宇宙人」全体のストーリー
アミと名乗る宇宙人と少年ペドゥリートが出会い、
アミのUFOに乗ってアミが住む惑星に行くという話です。
宇宙人アミは、
「愛する力」を測る、愛の度数計を持っており、
地球人の愛の度数は平均で550くらい。
優しくて穏やかな人で700くらい。
今の地球人は、愛の水準が低く、
それゆえに、いがみ合い、勝ち負け、競争、暴力・戦争があり、
このままだと滅んでしまうかもしれないとアミは示唆しています。
少年ペドゥリートは、アミと一緒にUFOに乗ってある惑星、オフィル星へ。
そこでは、皆が家族のように愛し合い、所有もなくお金も国境もない。
その宇宙の旅の中で、
宇宙の基本法「愛」についてペドゥリートが理解していくストーリーを通じて、
人類普遍の「愛」の哲学を語っている本です。
印象に残った部分はこちら(※内容抜粋)
- アミ:「世界には「科学の水準」と「愛の水準」があって、「科学の水準」が「愛の水準」をはるかに上回ってしまった場合、その世界は自滅してしまう。今の地球はこんな状態だ」
- アミ:「ある世界の愛の水準が低けりゃ、それだけその世界は、多くの人が不幸で、憎しみや暴力や分裂、戦争などが多く、自滅の可能性が高い」
- アミ:「星いっぱいの夜空、カエルやコウロギのなき声、波の音、木の樹皮や土の香り・・・人生はこれらを健全に満喫する以外に目的はない。人生が提供してくれたすべてのものに注意を向けてごらん。たえずいろんな素晴らしさを発見するだろう。頭ばかりで考えるかわりに、感じるように知覚してごらん。人生の深い意味は思考のもっと向こう側にあるんだ・・・人生は現実のおとぎ話のようなものなんだ」
- アミ:「地球ではインテリとか賢者と言われる人は、単に優れた頭脳を持っている人を意味している。しかし我々は実は2つの脳を持っているんだよ」
「1つは、頭の脳。これは、言ってみればコンピュータで地球人が知っている、唯一の脳だ。でも胸にも、もう1つの別の脳を持っているんだ。目には見えないけどちゃんと存在している。この胸の脳の方が、頭の脳より重要で、我々にとって本当のインテリとか賢者というのは、この2つの脳の調和がとれていることをいう。つまり、頭の脳が胸の脳に奉仕するというかたちなんだ」
「知性の発達は、情緒の発達と調和をもって進んでいくべきなんだ。こうやってインテリとか賢者は作られていくんだ」
- アミ:「僕(の愛の度数は)760度だ。現在の地球人の平均は550度。同じ地球人でも320度くらいから850度くらいまでと開きがあるんだ」
- 愛の度数が高い星:オフィル星
- 土地の区別がない
- 他人より余計に持つことに興味がない
- お金は存在しない
- 全てがみんなのもの
- 法律はない。宇宙の基本法に基づいて、すべての人が幸せになるように作られている
- 皆兄弟のような関わりあい
- ペドゥリート:「自分のものは他人に使って欲しくない」
→アミ:「それは所有病だね。エゴイズムだ」
- 宇宙の基本法は愛。組織の基本は愛。
- アミ:「愛とは、とても単純で、素朴で、しごく当たり前のことのようであるけれど、これを感じ体得するのは容易なことじゃない。だからこそ進歩が必要となってくるんだ。進歩とは、愛により近づいていくということを意味してるんだ。もっと進歩した人が、より崇高な愛を体験し、より深い愛を表現するんだ。本当の人間の大きさとは、ただ愛の度数によって決定されるんだ。」
- アミ:「我々の内側には障害があって、それが我々の一番の素晴らしい感覚である愛をはばんだり、ブレーキをかけたりしている」
「それがエゴだよ。自我、自己、うぬぼれ。エゴが育つと、人を軽蔑したり、傷つけたり、利用したり、他人の人生を支配する権利まであるように思いこんでくる。」
- アミ:「地球人は、一か所(自分の国など)に執着することによってほかの場所を愛する余地がない。宇宙はとても広大なんだ。もっと大きく愛すべきだよ。なかには、自分の住んでいる地区が世界中で一番いいところだと思いこんでいる人もいる」
- ペドゥリート:「嫌いな人や嫌な人とはどう過ごせばいいの?」
→アミ:「進歩した社会でも、やはり性に合わない人もいる。でも拒絶はしない。使命を果たす仕事とか長期の共同生活は相性の合った人を探す。いずれにせよ(愛の度数が)1500度くらいになれば、全ての人を愛することはできる。その方向に向かって進歩するように努力すべきだけどね。」
「完璧を求めなくていい。ただ武器を放棄しただけで十分なんだ。そしてみんな、仲良く家族のように平和に暮らす、それで十分なんだ。」
- アミ:「地球はこれから新しい時代に入る。それは『水がめ座の時代』といって、これまでの野蛮な時代の次にくる新しい時代だよ。地球もより繊細な宇宙エネルギーに支配されるようになり、すべての人が愛の成長を助けるようになるんだ。地球も人もオフィル星のように幸せに生きることができる」
- ペドゥリート:「どうしてまだできないの?」
→アミ:「いまだに、時代遅れの古い考えと、新しい時代には順応できないシステムにしたがい続けていて、それが人々を傷つける結果となっているんだよ」
- アミ:「愛に対する違反行為は、何倍にもなって自分にツケが回ってくるんだよ。
至るところで見られる災難や事故、また愛している人をなくしたり、悪運続きだったり、、、もっとこのほかにも、いろんなかたちでその代償を支払うことになるんだよ」
- アミ:「愛が幸福に向かう唯一の道だってこと、忘れないようにね」
所感 & まとめ
僕個人的には、
(ここ最近は特に・・・)
「資本主義社会」の限界を感じていたので、
「独占」「所有」「勝ち負け」の社会から
アミに書かれているような「愛を持った分かち合い」の社会へと
シフトしていくことを願っていますし、
中長期的には、そちらの方向に進んでいくのが自然な流れではないか?と感じています。
その中で、
僕ら個人一人一人が何ができるか?
精神分析家カレン・ホーナイの言葉であるように
「人は自分を愛せる程度にしか、他人を愛せない」ので、
まずは、
『自分自身を愛して、大切にする』
ところからスタートだと思います。
その先で、
十分に自分を愛し、自立しており、余裕がある方は
身近な人から愛を持って接し、
・持っているモノ、
・経験、
・知識、
・情報 などを
周りの人と分かち合っていくことをやっていくのがよいと思いました!
その過程で
アミのいう「進歩」がおこり(= 愛の度数が高まっていき)、
「愛の連鎖」の中で
愛溢れる人が社会に中に増えていくと思います。
(そんな社会になっていくことを願っています。)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(^^)
(※なかなか入手が難しい本なので、「内容よかった」という方には、お友達にも伝えていただければ嬉しいです✨)